今日はパンの話です。
パン作りに「張らせる」という作業があります。

パン作りの本に、この言葉自体はあまり出てこないかもしれません。
でもこれって
パンのおいしさを左右する重要な作業
なんです。『張らせ』がしっかり出来なくてもパンはできます。レシピを見て工程通りに作ればそれなりにおいしいパンは焼けます。でも張らせを適切に行ったパンとそうでないものの違いは歴然です。

張らせる、は言葉の通り生地を伸ばして張らせることです。
それによって弾力のあるふっくらしたパンに焼きあがります。
もちろん、どんなパンにしたいかで張らせ方は変わりますが、それだけ奥深い技術です。

パン生地の表面を伸ばしながら丸めたり、
ガスを抜きながら畳んだり、
これってみんな生地を張らせているんです。
一次発酵の後、ベンチタイムの後、皆さんは何気なくやっているその行為がパンのおいしさを決めてるんです。急いで適当に扱ったりすれば、生地は傷ついてしまいます。やさしすぎても十分な弾力はできません。

生地を見て、触って、状態を確認しながらまずはやってみてください。
張らせる前の生地と張らせた後の生地を比べてみましょう。

違いがわかりましたか。
それがおいしいパン作りにつながります。